常に向上心を持ち、新たな治療を求めていく姿勢が大切
糖尿病は、1人ひとり発症のメカニズムが違うものですから、当然、その方に合うお薬も様々です。様々なお薬を試した上で、何がその方に合っているかを見つけていく必要があります。「クリニカルイナーシャ」という言葉があります。日本語に訳せば、「臨床的惰性」となるでしょうか。この人はこの薬で十分、この人はインスリンをする人。医療者の側が決めつけてしまえば、それ以上良くなることはありません。医療は日進月歩で進化しており、糖尿病のお薬も新しいものが次々と開発されていきますから、最善の治療はなんだろうかと、常に自問自答しながら向上心を持っておひとりおひとりと向き合っていく必要があるのです。現に、1日4回インスリンを射っていた方が、お薬を見直した結果、インスリンが必要なくなるケースも過去にありました。患者さんにできるだけ負担をかけず、満足のいく治療法に持っていくのが私たちの役割であり、自分自身のアイデンティティなのです。
- サトウ内科クリニック
- 佐藤 信行 院長
- 大田区/大森西/大森町駅
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