かつての国民病も治せる病気に。新たな薬の登場で高齢者への治療も可能
以前は日本人の「国民病」とされていたC型肝炎は、輸血によって体内に入ったC型肝炎ウイルスが原因で発症する病気です。C型肝炎は進行すると肝硬変や肝がんにつながり、一時期は「治らない病」だと認識されていました。今から25年ほど前からはインターフェロンによる治療が始まりましたが、治療効果が期待できるのは全体の3割程度、難治性の場合は1割にも満たないといわれていました。
C型肝炎には近年新たな治療法が確立されており、ウイルスそのものを除去するはたらきのある飲み薬がスタンダードになっています。これにより9割以上の患者さんが改善するとされ、ご高齢の方に対しても積極的に治療ができるようになりました。この治療は内服薬を8週間にわたって服用していただくだけですから、HCV抗体が「陽性」という方がいらしたら、ぜひ医療機関へご相談いただきたいと思います。
- シマヅ内科医院
- 嶋津 裕 院長
- さいたま市北区/東大成町/鉄道博物館駅
- ●内科 ●消化器内科